この演習は、現実社会で起こっている様々な社会問題について、ゼミ生の関心に応じて報告のテーマを選び 発表してもらうとともに、その発表を踏まえたゼミ生同士のディスカッションを中心として進める。しかし、いき なり社会問題についてテーマを決め報告をすると言っても、そもそもどのようなことが社会問題となっているの かについて、一定の知識を得ることが必要である。したがって、ゼミの時間内に、新聞記事を利用して前の週 に起こったニュースを全員で振り返るグループワークの時間を取る。ゼミ生には、その中で興味を持った社会 問題をテーマとして選び、発表に繋げてほしい。

 また、社会の中で起こっている問題を実際に自分の目で見て体験するために、少なくとも年に回のフィー ルドワークまたはゲストスピーカーとの対話を予定している。その他にも、映画などの映像資料を視聴し、ディ スカッションをする機会も設ける予定である。 この演習からゼミ生が学ぶことができるのは以下のことである。まず、担当教員の専門分野が基礎法学(法 社会学・法哲学)と犯罪学であるため、ゼミ生は、ディスカッションを通じてこれらの学問的視点について学ぶ ことができる。また、ゼミ生自身が自分の報告に向けた発表準備(発表する社会問題の発見、資料調査、資 料の読み込みとまとめ、発表資料の作成、発表、質疑応答)をすることを通じ、社会人として必要な基礎的なスキルを身につけることが可能となる。