企業の財政状態や経営成績を企業の利害関係者(ステークホルダー)に報告するためには、企業の諸活動に伴うお金やモノの出入りを帳簿に記録し、情報を整理しておくことが必要になる。

 このように、お金やモノの出入りを一定のルールに従って帳簿に記録・計算・整理することを簿記という。そして、これらを学問としてとらえ、勘定科目・帳簿記入法・貸借原理などを学ぶ科目が簿記原理である。

 本講義では、製造業に欠かせない工業簿記の基本原理を理論的に解説すると同時に、演習問題を通じて、製造業に関する一連の工業簿記に関する知識を修得することを目的とする。